案内されたのは旧市街のベトナム料理レストラン。今回は私達夫婦のみの参加で、小柄で笑顔の素敵な女性シェフ、アンさんの木目細かい指導を受けることができました。 貰った日本語のレシピにシェフから聞くコツや一手間をメモしておけば帰国後に自分たちだけ... 続きを読むでも作れそう。
ベトナムといえば「フォー」のスープ作りからスタート。 普段は手にすることのない大きな牛骨や肉の塊を熱湯にいれることから始まります。 ハーブや玉ねぎに加えてミミズの親分みたいな沙虫(トビゲラの幼虫)の干物を使うのにはビックリです。
美味しいスープをとるには最低でも3時間から丸一日必要とことで、この間を利用して、シクロに乗ってドン・スアン市場に食材仕入れに向かいます。 ツアーバスやタクシーでは味わえぬ街の喧騒を身近に感じます。 市場ではシェフの馴染みの店で食材を買いながら、お菓子や果物のツマミ食いを楽しみます。
レストランに戻り、買い込んだ食材で料理再開。 フォーはスープを注ぐ前まで準備をしたら、次の料理「ブンチャー」に取り掛かります。 豚肉をスライスとミンチの二通りに調理し、酢とハーブ、カラメルなどでマリネ。 日本料理では使わないレモングラスを縦に割いて豚肉スライスを挟み込んで焼くなど、なるほどと思わせる調理方法を学びます。 焼き上げた肉をつけ汁に浸し、ブンとよばれる細麺を付け合わせにいただくそうです。
昼も近づき、作るより食べたい気持ちをグッと我慢して、3つ目のメニュー「揚げ春巻」に挑戦。 食材は日本のそれと大差ないですが、具材は加熱せずに生のままで包み込みます。 日本で春巻を作る時は加熱済の素材を包みこんでいましたので意外です。 食べてみるとベトナム流の圧勝です。 ベトナムのライスペーパーは日本で一般的に手に入るものに比べ、とても薄いです。 それを低い温度で2度揚げすることで中までしっかり火が通るようです。
そうこうしているうちにフォーのスープも良い塩梅になりました。 熱々のスープを牛肉と薬味が載った麺に注いで「フォー」の完成です。
お預け状態の我が家の柴犬よろしく待つこと数分。 レストランスタッフの手で綺麗に盛り付けられた料理がテーブルに揃いました。 フレッシュジュースを飲みながら食べる料理の出来栄えは予想以上。 シェフやスタッフに加えて、現地ツアーガイドさんの暖かく気さくな心遣いもあり、素晴しい体験となりました。 料理好きな方は言うに及ばず、現地の人々の自然な息遣いに触れたい方にもお勧めです。
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