進記家（タンキーの家）は、ベトナム中南部ホイアンのトゥボン川沿いにある施設で、文化遺産に登録されています。広東省出身の漁師が香料の貿易で儲けて建てた家だと言われています。建物内部には真珠貝が埋め込まれた螺鈿の柱やテーブル、掛け軸など、外観からは想像がつかないような絢爛豪華な装飾が施されています。周辺には、馮興家（フーンフンの家）や廣勝家（クアンタンの家）などの旧家・商家も一般公開されており、観光地として賑わっています。
歴史
進記家（タンキーの家）は200年以上の歴史を持ちますが、1985年ホイアンで最初の文化遺産に登録されたことでも知られています。現在は7代目の当主が家を守っており、ベトナム、日本、中国の建築様式が混合されたオリエンタルな雰囲気の建物となっています。建物のほとんどの部分は修復を重ねながら当時の姿のまま残っており、その歴史を感じさせてくれます。しかしトゥボン川の近くに建っているため、9月から11月の雨季には年に数回浸水してしまいます。そのため天井には滑車とロープが備えられた格子窓が付いており、洪水の時は格子を開けて1階の荷物を2階に上げます。
見どころ
建物内の祭壇がある部屋では、螺鈿のテーブルとイスに座って無料でお茶がいただけるのも嬉しいポイントです。日本語の解説文も用意されているので、200年の歴史に思いを馳せながら、ゆっくりとお茶を楽しむことができます。かつてプライベート空間だった中庭の奥は、現在は土産物店として開かれています。
