仏陀の生誕地ルンビニは、仏教8大聖地の一つで、ネパールの穀倉地帯・タライ平野の、バイワラの町からバスで1時間程の所にあります。釈迦生誕の地であり、世界遺産にも登録されています。国連の元事務総長ウ・タント氏が提唱した「ルンビニ釈尊生誕地聖域計画」が着々と進められ、1978年に中心となるプランを完成したのは、有名な日本人建築家、丹下健三氏です。この聖地公園には、世界中からの多くの寺院が建立されています。
歴史
紀元前6世紀に、白い象が体に入る夢を見て懐妊した釈迦族の王妃マーヤー夫人は、里帰りの途中でルンビニの花園で休みますが、その時に脇の下から釈迦が誕生しました。釈迦は生まれた直後に7歩歩き、「天上天下唯我独尊」と声を発したといいます。マーヤーデヴィ寺院が建立された6世紀ごろにはルンビニは巡礼の地として繁栄しましたが、14世紀ごろからは巡礼の記録も途絶えていました。ところが1896年にアショカ王が紀元前3世紀に建立した石柱が発掘され、ルンビニが釈迦生誕の地であることが証明されると、再び世界中から仏教徒が巡礼に訪れる聖地となりました。1997年には世界遺産に登録されています。
見どころ
仏陀の生誕地ルンビニの聖園には、釈迦の母マーヤー夫人をまつったマーヤーデヴィ寺院や、釈迦が産湯につかったという池、アショカ王が建立した石碑などがあり、巡礼者もひっきりなしに訪れています。また、北側にある聖地公園には中国、ミャンマー、タイ、スリランカなどの寺の他に、純白の日本山妙法寺もあります。聖園と聖地公園はかなり広いので、徒歩よりはリキシャに乗るのがおすすめです。