スタダイスとは、マレーシアマラッカ州の州都マラッカのオランダ広場内にある建物です。オランダ語で「議事堂、市役所」を意味しています。かつてマラッカがオランダの統治下にあった際、オランダ総督の官邸として使用され、行政を司る役所の機能も果たしていました。現在は、マレーシアの歴史についての資料が展示された「マラッカ歴史博物館」となっていて、一般にも公開されています。オランダ式建築で建造された歴史的な建築物です。
歴史
マラッカはマレーシア最古の都市で、かつては香辛料を運ぶ東西貿易の中継港として栄えた「マラッカ王国」と呼ばれる国家でした。しかし、繁栄後、約400年という長きに渡りポルトガル、オランダ、イギリスといったヨーロッパの列強国の支配を受けました。1641年、ポルトガルから支配権を奪ったオランダは、1650年にこのスタダイスを建築しました。スタダイスは18世紀に至るまで、政治や行政の拠点として使用されました。
見どころ
スタダイスの「マラッカ歴史博物館」では、マラッカ王国時代や、植民地時代、独立して現在に至るまでのマレーシアの歴史を見ることのできる豊富な資料が展示されています。オランダ広場には、マラッカがオランダの統治下にあった当時の歴史的な建築物が多く並んでいて、スタダイスのほか、教会や時計台などがあります。赤色の壁が優雅なオランダ建築が並ぶ様子は見どころのひとつです。広場には、マラッカ観光の名物であるトライショーと呼ばれる三輪人力車のタクシーも多く停まっています。