サンギラン初期人類遺跡は、インドネシア共和国中部ジャワ州ソロ(スラカルタ)から北へ約20kmの場所にあり、ソロ市内中心部からタクシーで30分程度で行くことができます。ここではジャワ原人をはじめとした初期人類の化石が現在も発掘されています。また、ユネスコ世界文化遺産に指定されており、遺跡内のサンギラン博物館には遺跡からの出土品が収蔵されています。
歴史
ジャワ原人の骨の化石が最初に発見されたのは、オランダ植民地時代の1891年で、発掘場所は東ジャワ州トリニール(ソロまたはサンギランから東へ約100km)でした。45年後の1936年に、サンギランにおける発掘調査で、ジャワ原人の骨の化石が発見されました。現在はトリニールでは原人など初期人類の化石はほとんど発掘されていませんが、サンギランでは多数発掘されており、世界で発掘された化石の約半分に相当します。また、サンギランには150万年前から1万年前までの人間の生活の形跡が残っており、現在ではトリニールよりもサンギラン初期人類遺跡が重要視されています。1996年、サンギラン初期人類遺跡は、ユネスコ世界文化遺産に指定されました。
見どころ
サンギラン初期人類遺跡にはサンギラン博物館が設置されており、入口の大きなマンモスの牙を模したゲートが特徴です。サンギラン博物館には、遺跡から発掘された化石が展示されており、ジャワ原人の化石だけでなく、当時の動植物の化石なども展示されています。また、地球45億年の歴史から現在に至るまでの人類の進化などのパネル展示もあり、ジャワ原人の当時の暮らしのジオラマ展示では、 等身大のジャワ原人を再現した人形を使っています。