「ザンベジ国立公園」は、アフリカ大陸の南部に位置するジンバブエ共和国にある国立公園で、ヴィクトリアの滝周辺に点在する国立公園のうちの一つです。この国立公園は、付近を流れるザンベジ川の南側に位置し、ヴィクトリアの滝の上流40kmにわたって広がっています。ザンベジ国立公園の隣にはヴィクトリアフォールズ国立公園、その南方にはカズマ・バン国立公園、さらにジンバブエ最大の国立公園であるワンゲ国立公園があります。
歴史
ザンベジ国立公園に住む動物たちは、隣のヴクトリアフォール国立公園との間を自由に行き来することができるほか、その他隣接する国立公園にも生活圏を広げ、広大な大自然の中で生活しています。広さは約536㎢あり、その敷地内にはアフリカゾウ、キリン、シマウマ、カバ、インパラ、バッファローなどの草食動物のほか、チャクマヒヒやサバンナモンキーなどのサル系の動物も見ることができます。また、この地域は鳥類の宝庫でもあり、この地域特有の種類やめずらしい鳥も多く生息しています。
見どころ
この国立公園のあるザンベジ川上流には、玄武岩で出来た台地が広がっており、そこには砂岩で満たされた大きなクラック（割れ目）が多数存在しています。ヴィクトリアの滝は、これまで10万年以上もの月日をかけてこのクラックを侵食してきました。またこの周囲では、300万年前のホモ・ハビリスの石器や、5万年前の中石器時代の道具、1万2000年前の新石器時代の武器や装飾品などが出土しており、人類がこの地域で生活していたことが分かっています。
