世界遺産に登録されている旧市街の中心に、空間そのものが、世界無形遺産になっているジャマ・エル・フナ広場があります。モロッコ・マラケシュ旧市街地にあり、メディナのランドマークといわれています。名前は「死者たちの広場」を意味し、かつて処刑場だったことに由来しています。まさにマラケシュの名物広場で、マラケシュと言ったら、ここ!というほど有名な広場です。人が多く集まっています。夕方以降はどこから来るのかと思うほど人と屋台が集まってきます。逆に朝は静まり返ったただの広場です。
歴史
11世紀後半にマラケッシュが首都であった頃から街の中心となっていた広場。かつては公開処刑なども行われていました。現在は、大道芸人や飲食物、金属細工を扱い屋台などがところ狭しと軒を並べ、混然とした賑わいを見せています。2001年、広場の文化的空間が国際的に評価され、無形文化遺産保護条約の発効以前にユネスコの「傑作の宣言」(第1回)がなされました。「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に掲載され、無形文化遺産に登録されることが事実上確定し、2009年9月の初の登録で正式に登録されました。
見どころ
ジャマーア・エル・フナー広場の景観は、無形遺産として選出されました。屋台の絞りたてオレンジジュースは名物のひとつで、日本のみかんジュースに近い甘さがあるが、屋台によっては衛生面に問題があり、腹を下すという話もたまにあるので注意が必要です。古くからモロッコの観光名所の一つとなっていますが、近年、治安が極端に悪化。観光客への安全を考慮し、広場に面したレストランなどから風景を眺める形式を採るツアーも増えつつあるようです。