メディナの西にそびえ建つマラケシュのシンボル、クトゥビーヤモスクは、高さ約77メートルの4面それぞれ異なる装飾をもつムーア様式建築の傑作であり、たいへん美しいミナレット（塔）です。ジャマエルフナ広場からもよく見えますし、旧市街の南側を散歩している時はシンボルとして迷子防止の役に建つ塔です。市内で最も大きなモスクです。建物は伝統的なムワッヒド朝時代の様式で建てられており、4つの銅の球体で装飾されています。
歴史
クーブ・マンスールの統治下（1184年から1199年）に建設され、後にラバトのハサン塔となる、セビリアのヒラルダのモデルとして使用されました。現在モスク部分は残っていません。モスクの名称は図書館員を意味するアラビア語の「アル＝クトゥビーイン 」の由来するものであり、これは、かつてモスクが本を売る人々に囲まれていたためであったといわれています。建物は伝統的なムワッヒド朝時代の様式で建てられており、4つの銅の球体で装飾されています。伝承によれば、これら塔の上にある4つの球体は最初純金で出来ており、3つになる前提だったそうです。しかし、ヤアクーブ・マンスールの妻がラマダーン中の断食をしなかったことへの代償として、彼女は自身の黄金の装身具を溶かし、4つ目の球体にあてがったと言われています
見どころ
ライトアップされた夜は、美しい壁面が暗闇のなかにくっきりと浮かび上がり、世界で最も高く美しいミナレットのひとつといわれています。クトゥビアの東側には大きな公園があります。中央の通りにはベンチが並び、緑豊かです。 その公園からクトゥビアを見るのが一番眺めやすいですし、良い写真を撮ることができます。大きいので遠くからでもよく見えますが、近くで見るとやはり迫力があります。夜はライトアップされ、美しいです。広場からモスクへの夜の散歩は実に優雅です。
