フェズ旧市街は、アフリカ北西端に位置するモロッコ王国の北部にある内陸の都市です。フェズはラバト、マラケシュ、メクネス、カサブランカなどの都市と並んで、モロッコの有名観光都市の一つとなっています。フェズ市内はそれぞれ特徴を持つ複数の地区で構成されています。9世紀から始まったとされているフェズ・エル・バリ地区、13世紀に建設されたとされるフェズ・エル・ジェディド地区、フランス植民地時代の建設とされている新市街、ヴィル・ヌヴェル地区、居住区として建設されたシテ・ポピュレール地区、そして高級住宅地とバラック街です。
歴史
交易路の交差点にあるフェズには、巡礼者のための宿泊所や、商人のための小規模商店が立てられ、交易が盛んなエリアとして知られていました。公衆浴場もあったと言われています。そして1981年には、フェズ旧市街はユネスコの世界遺産として登録されています。
見どころ
地区によって独特の特徴を持つ旧市街を歩き回るのも観光の一つの楽しみ方と言えるでしょう。それぞれの地区に名所となる歴史ある城壁や城門などの建造物も見ることができます。周囲にはフェズ川が西から東に向かって流れており、小高い丘に囲まれています。このフェズ川を汲む水路は、フェズの街の発展に大きく寄与したと言われています。亜熱帯気候に属するフェズは、夏は暑く、冬は雨季となります。これらの気候に恵まれたフェズの土地では、小麦やオリーブ、ブドウなどが栽培され、周辺ではヒツジ、ヤギの放牧風景も見ることができます。
