マラケシュの旧市街地南側にある宮殿です。イスラム建築の素晴らし装飾が特徴です。外見は、シンプルですが、創建当時の時代に思いを馳せるとより一層楽しめます。名称のバヒアとは、宰相バハメットの最愛の妃の名前で、ベルベル語の「光り輝く」という意味です。バヒア宮へのアクセスは、ジャマ=エル=フナ広場より徒歩約15分圏内です。
歴史
19世紀末にアラウィー朝ハッサン1世の宰相アリ=バハメットの私邸として造られました。内部は様々な部屋がありますが、特にハーレム部分は必見です。創建当時のままの美しいイスラム独特なタイルやヒマラヤ杉に施された繊細な彫刻、鮮やかな絵は特に素晴らしいものです。イスラムの幾何学模様のパターンは現代にも通じて斬新です。
見どころ
ハーレム部分の中央に水盤(噴水の水が出ていない時期もあります。)を配したパティオがあります。そこから4人の妃と側室の部屋が並んでいます。外出の自由の無かった女性達の為に庭園内には様々な植物や噴水等の工夫もされており、小さなアルハンブラ宮殿とも言われています。お妃の地位や好みに応じたと思われる装飾など細部に渡ってじっくりと見て回ると楽しいでしょう。特に寵愛されていたバヒア妃の部屋の装飾は見事です。ワンポイントアドバイス・・・もしも、よりよくイスラムのハレムの雰囲気を味わいたいならば、事前に千夜一夜物語を読まれると面白いでしょう。 暑さを凌ぐのホッと一息のポイントとしても良い場所になっています。