ルクソール博物館は、先史時代からイスラム時代までの遺物が所蔵されている博物館です。とくにルクソールが古代の都テーベとして繁栄していた中王国時代から新王国時代まで、有名なスフィンクスの像やミイラ、ハトホル女神にまつわるものから、壁画、石碑など、歴史だけではなく美術品としてもすぐれたものたちを見ることができます。大きさはカイロにあるエジプト考古学博物館に比べると規模は小さいですが、ルクソール博物館は建物も展示方法も新しく、質が高い博物館となっております。
歴史
ルクソール博物館は、エジプト各地の遺跡から出土する遺物をカイロにあるエジプト考古学博物館に集める事無く、それぞれの地域で厳重に保管・管理を行い一般公開して行く方針で建設され、1975年に開館された近代的な博物館です。ルクソール博物館には、ルクソール東岸や西岸の遺跡から出土した遺物が収蔵・展示されています。収蔵品は、テーべの全盛期とされる新王国時代の遺物が大多数ですが、中王国時代やローマ帝国時代の遺物もあります。
見どころ
ルクソール博物館の1994年に増築された特別展示室には、1984年にルクソール神殿のアメンホテプ3世の中庭から発見された24体の彫像が展示されており、中でもツタンカーメンの顔をしたスフィンクスの像は一見の価値があります。博物館の入口の正面奥には、カルナック神殿で発見されたトトメス3世の立像や色彩鮮やかなアテフ王冠をかぶったトトメス3世のレリーフが展示されています。特別展示室の上のフロアーの壁には、アメンホテプ4世のアテン神殿の壁画が壁一面に展示されています。