アブミナー修道院は１９７９年に人類の歴史の重要な段階を語る建築様式であり、技術的にも景観的にもすぐれた美しい建物であるとして世界遺産として登録されました。後、２００１年に危機遺産として登録されました。時折カルム・アブ・メナスとも呼ばれますが、一見荒廃した遺跡となっております。場所はアレクサンドリアからタクシーで約1時間半の距離の、マレオティス砂漠の中にあります。1961年から始まったドイツ考古学研究所による発掘調査により、アブミナー修道院は5～7世紀に最盛期を誇った聖メナスの有名な修道院センターだったことが立証され、現在は観光地として修道院を運営している修道士たちによるガイドツアーが行われています。
歴史
アブミナー修道院は、初期キリスト教時代のオリエントにおいて、原始キリスト教の一宗派コプト教の聖地であり、エジプト最古の宗教都市として最も重要な巡礼地でした。４～５世紀ごろ、ビザンツ帝国の歴代皇帝や大司教により栄え、教会や聖堂、巡礼者の宿泊所などを備えた巡礼都市と発展していきました。しかし８世紀以降外敵に攻められることが多くなり、900年前後破壊されました。その後放棄された後1905年にフランクフルトの神学者、C. M. カウフマンによって再発見されました。
見どころ
アブー・ミナー修道院は、処刑されたメスナの遺体をラクダで運び埋葬した場所に建設された修道院であり、病気が治癒する場所として多くの巡礼者が訪れ発展しました。現在の建物は、コプト教大司教キュロス６世がギリシア正教会の援助を受けて、１９５９年に建設された修道院です。教会内部の大聖堂の正面の砂漠で両手を広げた聖者の両脇にラクダが座している円形のステンドグラスと半円形のステンドグラスが設置され、ドームの天井にはイエスキリストと使徒が描かれています。
